感染症（コロナ、インフルエンザ）
感染症について
新型コロナウイルス感染症の流行により、コロナ・インフルエンザなどのウイルス感染症、春先には花粉症、黄砂アレルギー等にて、発熱、咳、痰、くしゃみ、咽頭痛等の風邪症状が気になること増えました。また、コロナウイルス感染症の5類感染症への移行もあり、様々な情報を収集し、いつでもかかりつけ医に相談できる体制を築いておくことが重要です。それぞれの感染症の症状には、似たものも異なるものもあるので、その特徴について簡単に述べます。
コロナウイルス
| 潜伏期間 | 1日から最大14日前後（平均5~6日） |
|---|---|
| 原因 | 新型コロナウイルス |
| 症状 | 数%から60%が無症状です。症状はあっても様々で、徐々に熱が上がったり、味覚異常を感じたり、咳が長引く傾向にあります。軽症の場合は約1週間で回復していきますが、無症状の人でも急激に重症化することがあります。治癒した後も、咳、倦怠感や意欲低下が続くといった後遺症が報告されています。生活に影響があったり、長く続く場合には受診することが大切です。 |
| 感染性 | 発症2日前から、発症して7～10日の期間が、感染性が高いとされています。発症日がウイルス排出のピークで、無症状患者でもウイルス量が多く、感染力が強いのが特徴です。 |
| 予防や治療 | 軽症の場合は経過観察のみで自然に軽快することが多いです。重症化リスクのない方は、解熱薬や抗ウイルス薬などの投与が検討されます。重症化リスクのある方は、中和抗体薬や抗ウイルス薬の投与を行い重症化を予防します。呼吸不全を伴う場合には、酸素投与や抗ウイルス薬、ステロイド薬（炎症を抑える薬）、免疫調整薬の投与を行い、改善しない場合には人工呼吸器等による集中治療を行うことがあります。 |
インフルエンザ
| 潜伏期間 | 1～2日前後 |
|---|---|
| 原因 | インフルエンザウイルス |
| 症状 | 38℃以上の急激な発熱、激しい悪寒や倦怠感、関節痛などの全身症状が主な特徴です。なかなか熱が下がらないこともありますが、多くは1週間程度の経過で回復します。 |
| 感染性 | 発症日した日から約1週間ほどは、人にうつす可能性がある。発症日から2、3日がウイルス排出のピーク。学校保健安全法では「発症後5日経過、かつ解熱後2日経過」まで出席停止としています。 |
| 予防や治療 | 発症から48時間以内に抗インフルエンザ薬を投与することにより、症状の緩和ができます。また、ワクチンにより重症化を防ぐことができると報告されています。 |
かぜ（急性上気道炎）
| 潜伏期間 | 1～4日前後 |
|---|---|
| 原因 | 8割以上がウイルス感染によるもの |
| 症状 | 咽頭痛、咳、鼻水、悪寒などの症状が複数あらわれ、熱は徐々に上がる傾向があります。多くの場合4~5日で回復します。 |
| 感染性 | かぜの症状が治ったとしても、以後2日ほどは人にうつす可能性があります。 |
| 予防や治療 | 原因ウイルスは200種類以上あるとされ、予防のためのワクチンや直接的な治療法はありません。 |
感染症の対策・対処法
感染をきっかけに基礎疾患が悪化することや、体力・免疫力が低下していると重症化したり別の疾患を患うことがあることに注意が必要です。日頃から基礎疾患をしっかりと管理しておくことが大切です。コロナウイルスの重症化リスクは高齢者、一部の妊娠後期と基礎疾患のある方で、慢性閉塞性肺疾患（COPD）、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、心血管疾患、肥満、喫煙、悪性腫瘍があります。
受付時間
